Root Co. Gravity QUAD MAG Pro. ブラック、磁力が黒に溶ける。

Root Co. Gravity QUAD MAG Pro. ブラック、磁力が黒に溶ける。

バッグとストラップをマグネット4点で接続するシステムが、ブラックの中で主張しない。Root Co.のGravity QUAD MAG Pro.について。

バッグのシステムが見えないことは、美しいことだと思っている。

Root Co.のGravity QUAD MAG Pro.は、ストラップとバッグ本体をマグネット4点で接続するクイックリリース機構を持つ。取り出す、付け替える、という動作が磁力でスムーズに行われる。それがブラックの中に収まっていると、システム感が消える。

Gravityシリーズについて

Root Co.はShizuoka発のブランドで、屋外と街の境界にあるプロダクトを作ってきた。

Gravityシリーズはそのコアラインで、マグネット接続のモジュラーシステムを軸にしている。カラビナやウェビングではなく磁力で接続するという選択が、見た目の清潔さに効いている。金属のバックルやクリップが表面に出てこないので、黒いバッグが黒いままでいられる。

QUAD MAG Pro.はそのシリーズの中でもマグネット4点という強度の高い接続を持つモデルで、荷物を入れて動いても外れない設計になっている。

ブラックとしての効果

ブラックを選ぶと、バッグ全体がひとかたまりに見える。

磁石の接続部分、ストラップのウェビング、バッグ本体。これが別々の色だと、パーツの集合体として見える。ブラックで揃えると、バッグというひとつの道具として目に入る。GRAVITY UTILITY WEBBING NECK/SHOULDERも同じブラックで使うと、首から肩にかけてのラインが途切れない。

都市の中でこのシステムを使うとき、黒は装備感を消す方向に働く。アウトドアギアを街に持ち込んでいる感じが薄まる。

クイックリリースの実用

バッグを外したまま、ストラップだけを体に残せる。

荷物を置いて移動するとき、ストラップを体に付けたままバッグだけ外せる。戻ったときは磁力に近づけるだけで再接続される。この動作が一度でも自然に成立すると、普通のバックルには戻りにくくなる。

機能が先にあって、黒がその機能を邪魔しない。それが、このバッグをブラックで選ぶ理由だ。

システムが見えすぎないこと

モジュラー系のバッグは、便利な反面、見た目が複雑になりやすい。

パーツが増えるほど、接続部や金具が目に入る。便利さを追加するたびに、バッグの見た目が少しずつ装備品に近づく。Gravity QUAD MAG Pro.はその問題を磁力で処理していて、接続していることをあまり見せない。

黒で揃えると、さらにその印象が弱まる。システムは確かにあるのに、視覚的には静かだ。機能が消えているのではなく、必要な瞬間まで表に出てこない。

街と外の中間

Root Co.の良さは、街でも外でも使えるところにある。

アウトドア専用に見えすぎると、街では浮く。街用に寄せすぎると、外で使うには弱くなる。このバッグはその中間にいる。ブラックを選ぶことで、どちらにも寄りすぎない。

毎日使うバッグに、少しだけ外の要素がある。その程度の距離感がちょうどいい。

素材と耐久性

ナイロンベースの素材は撥水加工が施されていて、雨の日でも使える。

黒いナイロンは雨に濡れても色変化が目立たず、水を弾いて乾く。アウトドアとシティユースの両方に対応するというコンセプトが、素材の選択にも出ている。縫製の密度も高く、毎日使うことを前提にした作りだとわかる。

Root Co.がGravityシリーズで作ったのは、見えないシステムだ。それが黒で成立している。

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